気になることば「鶏姦と巨乳」
「鶏姦」(けいかん)という言葉は今日あまり耳慣れない。しかし広辞苑にはちゃんと載っている。「男の同性愛や性行為」「男色」。明治時代には使用されていたが「同性愛」「男色」という言葉ができてからはほとんど死語に近い。なぜ広辞苑はいつまでも載せているのかはわからない。これに対して、現代よく使用される言葉に「巨乳」が広辞苑にない。下品な言葉だから、あるいは性的表現としてふさわしくない、という理由だろうか。俗語であるが、すでに30年以上使用されたという歴史がある。アメリカ映画「マシュマロ・ウェーブ巨乳」(1980年)の邦題で使用されたのが最初である。1987年、女性解放団体「行動する女たちの会」が「巨乳」などの性的用語を糾弾したこともある。広辞苑編集部は糾弾を恐れて辞書に載せることをためらったのであろうか。言葉の収録基準に倫理観を差し挟んだり、美しいと思える日本語だけにすることが正当なる行為であろうか。ちなみに小学館の「大辞泉」には「巨乳」も「貧乳」もちゃんと載っている。
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