ウィーンとザルツブルグ
ザルツァッハ川沿いにあるザルツブルクは、美しい宗教都市である。メンヒスブルク山頂にそびえるホーエンザルツブルク城は11世紀にカトリック大司教の居城として建てられた。ザルツブルクはモーツァルトの生地として有名であるが、街の人々はあまり彼には好意的ではなかったという。別にその埋め合わせというわけでもないが、毎年行なわれる夏にはモーツァルトを記念する音楽祭を行なっている。
ウィーンは音楽の都である。ヨハン・シュトラウスの像のある公園のベンチに腰をかけていると、ワルツが聴こえてきそうだ。この公園の近くには、ベートーベンの大きな銅像があり、その向かい側に、演奏会場コンツェルトハウス、並んでウィーン音楽院がある。グルック、ハイドン、シューベルト、ブラームスもウィーンに住んだことのある作曲家である。なかでもモーツァルト(1756-1791)はザルツブルグで生まれたが、25歳のときに故郷を捨ててウィーンに来た。そしてモーツァルトは経済的には苦しかったが、独立した音楽家として自由を勝ちとることに成功した作曲家である。歌劇「フイガロの結婚」や「魔笛」にはフランス革命の自由と平等の精神がもりこまれている。モーツァルトには時代を見る目があった。
「人間を高めるのは身分ではなく心だ」
(モーツァルト)
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