ローリーと工場風景
ローレンス・スティーブン・ローリー(1887-1976)は、マンチェスターに生まれ、生涯の大半を近くの街ソルフォードで過ごした。彼の絵になじみの工場風景を見出したのもこの地である。両親と一緒に暮らしながら、地代集金人を職とし、一方で絵画とデッサンの教室に通った。1939年に母が死亡し、ローリーは神経衰弱の一歩手前まで追い込まれていたが、この不幸な時期は彼の絵が世に認められ始めたときと重なっていた。ルフェーヴル画廊の個展につづいていくつかの大展覧会が開かれ、ローリーの人気は1967年に記念切手が発行されるほど高まった。しかし、彼は質素な生活を変えることなく、1976年に世を去った。(Laurence Stephen Lowry)
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