教養と知識
教養とは「学問・芸術などにより人間性・知性を磨き高めること」と広辞苑にある。では教養を高めるためにはどうすればよいか。もう一度大学に入りなおしたり、カルチャーセンター、公民館講座、放送大学を受講するのか。もちろんある分野やテーマの知識は得られるだろう。だが全人格的な幅広い教養を培うことはできないだろう。教養を身につけるには自発的な活動が前提になる。
「教養は自発的な活動によって生じ、自発的な活動を目的とする」(フィヒテ)とある。
「知識は、われわれの天に飛翔する翼である」(シェイクスピア)大空を自由に飛び回る鳥のように、知識を自分のものとすることによって、人間は自由を獲得する。知識は遠く高くどこまでも人間を連れていく。
日本で題名に「教養」と冠した書籍、論文を国立国会図書館の蔵書検索で探す。「国民の教養」加藤咄堂、通俗仏教社、1901年が一番古い。「女子教育家庭教授法」秋山七朗、下田歌子著 自治館 1902年。「人格の教養」大原里靖著 参文舎 1907年。「児童教養法」三田谷啓著 載建新訳 商務印書館 1935年。産業戦士の教養」牧野栄三著 桑文社 1941年。「伝統と教養」長谷川如是閑著 1955年。「教育・教養番組の性格と位置」1958年。キーワード「教養」で青空文庫を検索。「青春をいかに生きるか」倉田百三著所収「学生と教養」、「女性の教養と新聞」宮本百合子「セルパン」1937年。
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児玉清さんの自伝的な著書を読みましたが、最愛のお嬢様の胃がんの闘病について書かれていましたが、ご本人も胃がんで亡くなられるとは、本当に無念だっとと思います。
投稿: なご壱 | 2011年5月21日 (土) 07時38分
知識は自由を獲得する。なるほど。
投稿: 吉野@エネルギー | 2012年9月 4日 (火) 14時14分