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2012年8月17日 (金)

近江聖人に近江商人 

   中江藤樹の墓に参拝したいと思った旅の武士が、付近の畑にいた農民に場所を尋ねると、農民は武士を待たせて、外出着に着がえて案内に立った。武士に対して礼儀の厚いことだと気をよくして、農民についてゆくと、墓所についた農民が丁寧に礼拝するので「お前は、中江先生の子孫か」と訊くと、「そうではありませんが、先生の教えで、この村の者は人間の道を知り、心ゆたかに暮らせるようになりました。それで折あるごとに礼拝をいたします」と答えた。旅の武士は、農民が墓参のため衣服を換えたのを、自分のためだと独りよがりに考えたことに恥じ入るとともに、今さらのように藤樹の徳の深さに感心した。

   わが国の陽明学派の祖・中江藤樹は近江聖人と尊崇されている。だが滋賀は「近江聖人に近江商人」という言葉がある。近江商人は商才に長けていたことで有名で、同じ国の人でも人柄は一様ではないというたとえである。大津いじめで全国の注目する関心事となったが、誤った情報で私的制裁を加えるのはいかがなものか。

(参考:西元篤『逸話365日』)

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