気になることば「感動はもらうもの?」
梅津正樹アナウンサーが担当している「お元気ですか日本列島」の「ことばおじさんの気になることば」というコーナーを楽しみに見ている。今日、近くの図書館で「NHK気になることば」という本を見つけた。このコーナーは平成15年に始まり、もう9年にもなるらしい。本書に「感動はもらうもの?」が載っている。「選手のプレーに感動をもらいました、とよく聞きますが、感動は人からもらうものでしょうか?」というお便り。「感動」の他にも、「勇気」「元気」「力」も、同様に言うことがある。「感動」は、物事に強く心を動かされること。本来は「感動する」「感動を覚える」「感動にひたる」という使い方をする。心の中の自然な動きで、外からもらうものではない。「感動をもらう」「勇気を与える」という表現は、1990年代後半から使われるようになった。2000年のシドニーオリンピックのとき、「感動をありがとう」などと言う観客の姿がテレビに映し出されるなどして、急速に広がった。ここ10数年の間に生まれた表現である。もうすぐロンドン五輪。「感動をもらってありがとう」「勇気づけられた」という言葉が盛んに使われそうだ。
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