岡村文子と「愛染かつら」
「愛染かつら」(1938)といえば戦前松竹メロドラマの代表作。田中絹代の高石かつ枝、津村浩三の上原謙。戦後、京マチ子、鶴田浩二(1954年)や岡田茉莉子、吉田輝雄(1962年)で再映画化されている。京マチ子のグラマラスな肉体と高石かつ枝は違和感がある。鶴田も医師というインテリ役は似合わない。16年の歳月を経たリメイク作品を比べると、同じ役で出演している俳優が1人いる。佐藤看護婦長を演じた岡村文子(1898-1976)である。当時は老けで演じていたが、今回は本当の年齢に近い感じである。松竹版の「いいですか、いいですか」と何度も繰り返す場面が有名だった。岡村文子は脇役ではあるが、日本人にとって長く記憶に残る女優である。
岡村文子(右)
« 鹿苑寺と慈照寺 | トップページ | 僕と妻の1778の物語 »
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 「秋ドラマ」どれを見る?(2023.10.14)
- 2023年の夏ドラマ(2023.07.14)
- 今を生きる女性たちを描く(2023.05.01)
- 春のおススメ新番組紹介(2023.05.14)
- 満天のゴール(2023.03.25)
はじめまして
岡村文子の検索でお邪魔しました。
大川橋蔵主演「緋ざくら大名」にて、乳母おたみ役が始めての出会いです。
この作品では、母性と寛容にしゃっきりと頼れるしっかり者、技芸にも堪能な(役柄では、三味線を奏で、若さまの肌着を縫っていましたね)方とお見受けしました。
笑顔もほんわかしていて、引き込まれてしまいましたね。
こんなふうな年配の女性に成れたらどんなにかと、この「おたみ」は私の理想像となりまして。
心に残る女優。
まさに☆
投稿: まっつん | 2016年9月 7日 (水) 11時56分
コメント頂き有り難うございます。
投稿: ケペル | 2016年9月 7日 (水) 16時51分