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2012年7月28日 (土)

業平と東京スカイツリー

Narihirabasi   「業平橋駅」が「とうきょうスカイツリー駅」に改称された。「名にしおはばいざ言問はむ都鳥 我がおもふ人はありやなしやと」在原業平が東国で詠んだ和歌である。墨田周辺は「業平橋」「吾妻橋」「言問橋」など「伊勢物語」に由来する地名がいくつかある。だが業平東下りは本当の話であろうか。おそらくこれらの地名は江戸期に付けられたのであろう。「歌人は行かずして名所を知る」という。江戸の名勝旧跡を見聞した文化年間の隠居僧、釈敬順(1762-1832)によると、「橋畔の業平山(ぎょうへいざん)南蔵院は俗に業平寺(ぎょうへいじ)と呼ばれ、境内に業平天神があった。不運にも不意討ちに背後から刀で殺害された相撲取りに成川運平がいて、渾名を「成平(なりへい)」と呼ぶ。成川が殺されてからこれまで言われていた小梅橋を「成平橋(なりへいばし)」と俗称するようになり、成川が斬られたのが橋畔の南蔵院だったので、その境内にある業平天神の業平の字が当てられて「業平橋(なりひらばし)」となった」とある(「十方庵遊歴雑記」)

    敬順によると、業平橋はもともとは小梅橋で、業平寺は「ぎょうへいじ」と呼び、寺の由来に在原業平を求めることはちょっと苦しい話である。そのためかどうか、由緒ありげな「業平駅」を捨てて「とうきょうスカイツリー駅」と改称したのであろうか。非業の最期を遂げた相撲取りを偲んで新駅名を「成川運平駅」では、いかがでござろうか。

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