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2012年7月 8日 (日)

開高健と「開高丼」

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   「まったりとした味わい」などという「まったり」は今日よく使用される言葉である。意味を広辞苑第4版(1991年)で引くが見当たらない。不思議に思いながら第6版(2008年)で引くと次のような説明がある。「①味わいがまろやかでこくのあるさま。②人間が落ちついているさま。転じて、ゆっくりとくつろいでいるさま。」

   「まったり」という言葉はこの20年間で日本語として定着してきた新語なのだ。美食家の開高健(1930-1989)が①の意味で最初に使ったといわれる。味覚の表現が②の意味にまで広がったのは「おじゃる丸」の影響が大きいのだろうか?

    開高健は大阪市天王寺区の生まれだが、父の開高正義は福井県坂井郡高椋村一本田福所(現・坂井市)の出身。美食家の健が最も好んだ食材は越前ガニだ。昭和52年2月、同じ鎌倉に住み食通で知られる作家・立原正秋(1926-1980)と2人で蟹を食べに行っている。立原は「まことに美味だった。まず足のつけ根の肉を食べ、つぎは甲羅のなかの味噌をほめ、それからそこに熱燗の酒をそそぎ、これまた微妙な味にしたつづみを打ち、最後に足の肉を賞味したのである。私達はただひたすらに食べた。まるで女の躯を愛撫している感じだった」(「夢幻のなか」)と書いている。いまではセイコ蟹の開高丼(かいこうどん)は名物になっている。

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