平氏通字考
平氏の通字(つうじ、祖先から代々伝えられている名に付ける文字)は「盛(もり)」である。源氏の頼朝の「朝(とも)」のように読み方が特別ではなく、「盛」は皿と成とで、器にもり上げた供え物、ひいて「もる」の意味であるから、「もり」と読むのは自然である。桓武平氏、貞盛(10世紀前半)の流れを汲む伊勢平氏、正盛の時、北面の武士として中央に進出し、源氏と並ぶ武門の棟梁としての地位をえた。以下、忠盛、清盛、重盛、基盛、宗盛、知盛、維盛、資盛など。一門は滅亡したが、維盛の末裔が紀伊の小松・色川氏、伊勢の亀山・神戸・峯・国府氏、近江の津田氏、越前の織田氏、肥前の長崎氏などであるといわれている。
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