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2012年6月11日 (月)

悪役スター阿部九州男は二枚目だった!?

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 「柘榴一角」 1941年

  NHK大河ドラマ「平清盛」に欠けているのは何かをあれこれ考えている。どうも出演者はみな善人で、いわゆる時代劇に必要な悪役、敵役がいないことだと考える。信西(阿部サダヲ)、頼長(山本耕史)も憎憎しさが足りない。かつて東映時代劇に阿部九州男(1910-1965)という悪役がいた。信西を阿部サダヲではなく阿部九州男が演じたらどんなだったろう。眼光するどく、大物らしくもったいぶった所作で、善玉・市川右太衛門に斬られる。そのようなカタルシスが「平清盛」にはまるでない。阿部は55歳で亡くなっているから当時は意外と若かったのだ。

    阿部の若き日の作品は観る機会もないが、痩せており、板割の浅太郎や沖田総司などを演じたという。1933年に大都に移り、杉山昌三九と並ぶ看板スターとなった。戦後は大映、東映で貫禄ある悪役となる。阿部九州男がとくにいまでも有名なのは、おそらくテレビの「てなもんや三度笠」によく出演していたためだろう。

    ところで阿部九州男が美剣士・沖田総司を演じたのは本当だろうか。通説では沖田総司はテレビ「新選組血風録」「燃えよ剣」で沖田を演じた島田順司からといわれる。実は昭和初期にすでに大衆文芸で新選組はブームであり、「維新の京洛」(1928)で寺島貢が演じたのが最初である。「剣士沖田総司」(1929)で月形龍之介が、「大殺生」(1930)で阿部九州男が沖田を演じた。このころから沖田=美剣士のイメージは出来上がった。以後映像作品において沖田総司は若手二枚目俳優が演じることが多くなった。

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コメント

ご存知かもしれませんが、阿部九州男さんは 上記の「十兵シリーズ2」で重い役を演じてますよ。
上記のアドにアクセスすると上映当時み損ねてしまった作品群を観ることができます。一心太助の一作目..それは、感動ものでした。また、大映「斬る」は、今観ても遜色がないですね。片岡千恵蔵御大の忍者作やひばりの捕り物シリーズなど.....お正月はtube三昧でありました。だぶん、英語圏ではない外国の方のUpだとおもいます。

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