ボルドーワインと王妃アリエノール
フランス南西部アキテーヌ地方のサン・テミリオンはボルドーと並ぶワインの産地である。ローマ帝国の属領時代からワインの製造が行なわれてきたが、ボルドーやサン・テミリオンのワインがヨーロッパに知られるようになったのは、一人の誇り高い王女の結婚と関係している。
アリエノール・ダキテーヌ(1122-1208)はボルドーを含むアキテーヌ地方の公女として生まれたが、フランス王ルイ7世と離婚した後、アンジュー伯家の貴公子アンリ・ドゥ・プランタジネットと結婚した。アンリは2年後の1154年にイングランド王に即位し、ヘンリー2世となり、その領地ボルドーも英国領となった。以降、この状態は1453年にフランス領に戻されるまで続いた。この間、ボルドーワインは、イングランド王室や貴族などへの贈り物とされ、そのアルコール度の高い力強さによって「ワインの王様」とたたえられるようになった。( Alienor d'Aquitaine,HarryⅡ,Bordeaux,Saint Emilion )
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