かけ回っている犬は、いつか骨を手に入れられる
A rolling stone gathers no moss.
転がる石には苔はつかない
これはもともとイギリスの諺だが「落ち着きなく動き回っているものには能力は身につかない」という意味である。ところがアメリカでは「身軽に活動的であれば、苔などつかないでいつまでも新鮮でいられる」という意味で使われる。苔をプラスととるかマイナスととるかで、全然逆になる。古い伝統を尊重するイギリスとフロンティア精神を尊重するアメリカとの文化の違いであるが、日本でもむかしの諺の意味が変わっている。「犬も歩けば棒にあたる」は本来、犬がふらふら歩くと、棒で殴られるような災難に遭ったりすることから、余計な行動は慎むべきであるという戒めであった。
しかし近年は、積極的にやってみると思わぬ幸運に出会うことがある、という180度、反対の意味で使われることのほうが多い。諺の意味は時代によって変化している。英語では次のように表現されている。
The dog that trots abut finds a bone.
かけ回っている犬は、いつか骨を手に入れられる。
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