女優の美人度
「恋におちたコロンボ」(1993)のゲストスターはフェイ・ダナウェイ。刑事コロンボ全69作の中で最もギャラが高そうに思える映画スターである。ピーター・フォーク自身が脚本を執筆していることからも大女優への気くばりが感じられる。いつまでも魅力的なフェイ・ダナウェイではあるが御年70歳になる。顔立ちは平べったくて鼻も低い。特別美人ではないが、「俺たちに明日はない」「華麗なる賭け」「チャイナタウン」「パリは霧にぬれて」と常に監督は魅力的なヒロイン像を演出してきた。女優が魅力的であるかどうかは、自身の個性とは別に監督やカメラの力量にかかっている。日本の若手女優でも、戸田恵梨香や多部未華子が可愛いと思う派とブサイクだと思う派に分かれ、いつも論争になる。山本富士子のように誰がみても美人というのは敬遠されがちで、いまは個性派の時代である。赤い唇の挑発的なボニー・パーカー(フェイ・ダナウェイ)がスクリーンに登場した1967年に始まったのかもしれない。日本では「お姐ちゃんシリーズ」の団令子が「アンパンのへそ」といわれたのが始まりかもしれない。
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