河野秋武
村上春樹の小学生時代の話。教頭が生徒に大きくなったら何になりたいかと聞いたら、村上は「私は貝になりたい」と言ったというエピソードがよく知られている。「栴檀は二葉より芳し」という意でハルキストが広めている。こまっしゃくれたガキだっという印象を感じるのはわたしだけなのだろうか。内田樹がブログで映画「ノルウェイの森」(トラン・アン・ユン監督)を仔細に解説している。映画芸術が心情を見るものに伝えるのにこのような解説や知識が要求されるものなのか疑問に感じた。「ノルウェイの森」観た同日に家城巳代治「姉妹」(1955)をBSで放送していた。「姉妹」は姉と妹との素直な心情が率直に伝わって観る者の心を打つ。「私は貝になりたい」で教誨師で出演していた河野秋武(1911-1978)が野添ひとみ、中原ひとみの父親役ででている。少し厳しそうで威厳のある人格者の父親を演じている。母親は戦前の美人女優、川崎弘子である。「姉妹」から「ノルウェイの森」まで55年の隔たりがあるが日本人は大きく変わった感じがする。
« イタリア王家サヴォイア家 | トップページ | なぜマスコミは米軍アフガン虐殺を報道しないのか? »
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 「秋ドラマ」どれを見る?(2023.10.14)
- 2023年の夏ドラマ(2023.07.14)
- 今を生きる女性たちを描く(2023.05.01)
- 春のおススメ新番組紹介(2023.05.14)
- 満天のゴール(2023.03.25)
コメント