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2012年3月10日 (土)

棺桶の話

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    「人間はどれだけの土地が必要か」でトルストイは、自分の棺桶が入る大きさだけの土地があればよいと言っている。

    清水次郎長の子分に桶屋鬼吉というのがいる。桶屋なので自分の棺桶を背中に背負っている。死ぬ覚悟という意味だろうか。江戸時代は庶民の棺桶は丸形の簡素なものだったようだ。棺桶はいつのまにか長方形になったが木製であることにかわりない。古代から出土される棺をみると日本では古くは木製の船形木棺、西洋は岩などでできた石棺が多くみられた。それが次第に簡素なものとなっていった。西欧でも土葬の関係から棺は木製が用いられた。木材には糸杉が用いられることが多かった。糸杉は「墓場の木」といわれるように、棺の覆いに挿したり、会葬者が各々手に持ったり、葬儀に関することが多い。シェイクスピアの「十二夜」には「糸杉の棺に埋めて下さい」とある。イエスが十字架に使われた木材が糸杉であったからともいわれ、西欧では「死」の象徴であった。ゴッホがサン・レミでの重要なモチーフとして異様な暗い糸杉を数点も残しているが、彼自身の死を予感させるものがある。

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