学問に王道なし
「学問をするのに安易な方法はない」という意味で良く使われる言葉である。英語では「There is no royal road to learning」という。この言葉は誰が誰に対して言った言葉であのか、諸説ある。一般にはユークリッドが、エジプトのプトレマイス1世に諭したと伝えられる。有名な「ユークリッド原論第1巻」のブロクロスの注釈にあるからである。ところがこんな挿話もある。アレクサンダー大王がリュケイオンでメナイクモスから幾何学を学んでいた。あるとき、「幾何学を学ぶのに早分かりの方法はないのか」とたずねた。メナイクモスは答えた。「おお、王様、国中には私道や公道がありますが、幾何学に王道はごさいません」と言ったとギリシアの著述家ストバイオスは記している。こちらのほうが話としては面白いとおもうのだが。
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