気になる小説
「まほろ駅前多田便利軒」三浦しをん。東京のはずれに位置するまほろ市の駅前で、便利屋を営む多田のもとに、高校時代の同級生・行天が転がり込んできた。ペットのあずかり、塾の送迎、納屋の掃除・・・。原作も映画も観ていないが平成版「俺たちの旅」なのか。
「やさしいため息」青山七恵。まどかは社会人5年目で友人なし。恋人は3ヵ月前に出て行ったばかり。そんなまどかの前に、行方知れずの弟の風太と緑くんが現れる。孤独だけど不幸ではない。ため息をつきながらも、平凡の中にある非凡なもの、そこに気づくことができたら、人生はより色鮮やかに見えるのではないか。
「食堂かたつむり」山本文緒。失恋のあと、倫子は故郷に戻り、実家の離れで食堂を経営する。ここの料理を食べると、恋や願い事が叶うというまことしやかな噂とともに、食堂が評判になる。「ショコラ」「かもめ食堂」など繁盛記。
「乱暴と待機」本谷有希子。復讐相手として憎まれている限り、お兄ちゃんが私から離れていくことはない。「復讐」「お兄ちゃん」「2段ベット」で構築された世界。愛情関係よりもずっとずっと確実なつながりを祈るように求め続ける男と女の物語。
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