消えた名前の「子」
女子の名に「子」を使わないことが、いまや一般的になってしまった。今年の人気ベストテンをみても、結衣、葵、結愛、凛、陽菜、結菜、さくら、愛菜、咲希、優奈と「子」のつく名は一つもない。平成14年に「愛子さまブーム」で「子」が復活したが、一時的なもので、むしろ「愛子」が潮目となって、「子」が衰退していった。いまや「子」はダサいといわれている。60年から80年以上は「子」が使われた時代が続いたことになる。たとえば青柳いずみこ(ピアニスト)、三井ふたばこ(西条八十の長女)、荒木みどりこ(画家)など無理やりにでも「こ」をつけていたのも面白い。真知子や菜穂子、純子、江梨子、由里子など名を聞けば、胸のときめきを覚えるのは老人だけなのか。子どもに無理に時代に抗して「子」をつけてみたとて、かつての「つる」「はな」のように明治のお婆さんをイメージするなことになっても子どもが可哀そうだ。名づけはくれぐれも慎重に。
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