あんぽんたんの語源
「あんぽんたん」という言葉は江戸時代から流行語のように広まったがその語源には諸説ある。①上方の言葉で「あほだら」「あほんだら」から転じたもの。②薬の名前。富山の薬「反魂丹」になぞらえて「安本丹」(あんぽんたん)が売られた。「越中富山のアンポン丹」とはやし言葉があった。③寛政の末期、江戸に出回ったカサゴの俗称。④外来語説。フランス語あるいは中国語。「王八蛋」(忘八蛋)。⑤忘八(ぼうはち)とは遊郭の主人のこと。「八つの徳を忘れた馬鹿者」という意味で、「あの忘八蛋」から「あんぽんたん」に転化した。⑥漂流説。宝暦の頃、漂流船が長崎に滞留す、その人の言語不通にして愚痴なりしかば、その頃の流行語に人を軽侮してあんぽんたんといひしとも聞ゆ(和漢古諺)とある。近年、外来語説、忘八説も有力視されている。
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