中国の国花は牡丹か、梅か?
中国では伝統的に牡丹を「国の花」とする習慣がある。牡丹は西暦200年頃から薬草として栽培され、それが園芸植物として栽培されるようになったのは隋の時代からである。唐の玄宗皇帝が牡丹を愛したことはよく知られている。ところが清朝では「百花の王」として梅を好むようになった。中華民国になっても、法令により梅を国花として制定したときもあった。(1929年)これは梅の花が冬の寒さに耐えて咲くことから、精神的な改革を狙ったものであった。中華人民共和国時代になってはとくに国花は法で決められていなかった。1994年に世論調査をしたところ、牡丹が国民全体の65%で一番多かったことから、牡丹を国花にして、蘭・蓮・菊・梅をそれぞれ春夏秋冬の四季の名花にすることが決められた。しかし公式に国花に指定されたものではないらしい。つまり中国の国花といえば、ボタンとウメと一般にいわれている。
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