三等の時代
源氏鶏太の小説に「三等重役」というのがあった。当世は三等社長の時代だろうか。大王製紙の井川意高の背任横領はあまりに呆れた事件である役員はみな「井川家は神のような存在」という。創業者井川伊勢吉は小柄な男でつねにボロ服を着てリヤカーを引いて古紙を集めていた。遠くに行くときは旅館に泊まらず、かならず車の中で寝泊りしていた。長男高雄の長男が意高。直系のプリンスが博打で身を滅ぼすか。「三代目は身代つぶす」よくある話だ。会社を築いた創業者が社長で一等、名門に生れて帝王学を学んで社長になった2代目が二等、そしてマカオのカジノに約90億円を投ずるのが3代目。経営者に限らず、政治家、医師、作家、俳優、野球オーナー、総て三等の時代である。
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