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2011年11月20日 (日)

中世から近世への転換点

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   大河ドラマ「江~姫たちの戦国」や韓国時代劇「トンイ」を日曜日に楽しみに見ている。お隣の国なのに、はっきりと違いが気づくのは成人男子の髭である。朝鮮王朝では「身体髪膚、これを父母に受く、あえて毀傷せざるは、孝の始めなり」という儒教の教えから、国王から賤民に至るまで、髭を伸ばし、髷を結っていた。ではなぜ日本の近世社会では髭を伸ばさなかったのであろうか。日本も中世までは髭を伸ばしていた。ドラマに登場する柴田勝家や加藤清正はたいてい髭をたくわえたイメージで登場している。だが将軍徳川家光や綱吉が髭を伸ばしている姿はドラマでみたことがない。ドラマ「江」で向井理・秀忠が口髭をたくわえているがまだ戦国の遺風があるのだろうか。家光以降、おそらく江戸幕府は戦国の荒々しい遺風を嫌い、文治政策をすすめる。「かぶきもの」の横行を抑えるため、相次ぐ禁令を出し、そのなかで髭を立てることを禁じた。髭の禁令は繰り返し出され、ついには上は天皇・将軍・大名から、下は庶民に至るまで、日本の男子は髭を生やさなくなった。これは中世社会とは明瞭に異なるもので、同時代の世界を見回しても、髭のない成人男子は世界でも珍しい。ムダ毛にも神経がくばられ、脛毛まで剃るという無毛時代だった。鎖国社会であったため、徳川の髭禁止令は世界史上においても独特な社会を形成したのである。

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