無料ブログはココログ

« 我思う、ゆえに我あり | トップページ | 中国の植物学者の娘たち »

2011年11月12日 (土)

津島佑子と太田治子

1 Info_otaharuko
     津島佑子       太田治子

  太宰治(1909-1948)には4人の子供がいる。石原美知子(1912-1997)との間に長女園子、長男正樹、次女里子。太田静子との間に生まれたのが、太田治子である。

    津島園子は早稲田大学卒業後、津島雄二(衆院議員)と結婚し、渡米。津島正樹(1944-1959)は病死。津島里子は作家・津島佑子。昭和22年3月30日生まれ。白百合女子大学文学部英文学科在学中から小説を発表。宮崎あおい主演のNHK連続テレビ小説「純情きらり」は「火の山 山猿記」を原作からドラマ化している。

   太宰と「斜陽」のモデルとされる太田静子との間に生まれた女児が作家の太田治子で、昭和22年11月12日の生まれ。高校2年の時に書いた「十七歳のノート」が注目され、吉永小百合主演で「斜陽のおもかげ」(昭和42年)として映画化されている。明治学院大学英文学科を卒業後、OL生活を経て、作家となる。代表作は「心映えの記」(昭和60年)。太宰治(津島修治)から一字「治」をとって「治子」に思い入れがあるのか、戸籍名そのままで作家デビューしている。

    それにしても、津島佑子、太田治子と二人の女流作家を娘にもつ太宰治の文学的家系もめずらしいことである。子供が父親の思い出を随筆として書くことは数多くあるが、本格小説の女流作家として成長したことは異例であろう。

« 我思う、ゆえに我あり | トップページ | 中国の植物学者の娘たち »

女性」カテゴリの記事

コメント

太田治子に感動している今日この頃です
平成2年に学研が発売した「日本こころの旅」というシリーズを青人社が発行しておりましたがその第12回目に太田治子さんの「椿の歌」が載っておりました。あれからもうずいぶん経つわけですが最近NHKのハイビジョンで日めくり万葉集を見ていて短歌の選者として太田治子さんが出ておられた。それで選んだ万葉集の短歌が「広河の大王」の歌でした。
この歌の持っている力はすごいものでどの歌よりもそこ力があると思っております。さすが太田治子
ますますご活躍のほど願っております。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 我思う、ゆえに我あり | トップページ | 中国の植物学者の娘たち »

最近のトラックバック

2025年1月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31