なぜかいま人気のツルダン鶴瓶
わからないことがある。これまで爆笑王といわれた芸人は多い。エノケン、ロッパ、アチャコ、エンタツ、林家三平、コント55号、渥美清、やすし・きよし、三枝、さんま、タモリ、北野たけし、ダウンタウンなどなど。彼らには突出した芸やギャグがある。時代を先取りした才覚のようなものがうかがえる。笑福亭鶴瓶という落語家がいる。「鶴瓶の家族に乾杯」でお馴染みだ。とくに落語の名人ではないし、さんまのように饒舌でもないし、たけしのように天才でもない。しかし「ゆるキャラ」時代の嗜好にあっているのか、通天閣のビリケンのような薄毛のツルダンが人気だ。その理由はいまひとつわからない。演技者としても高く評価されているようだ。「母べえ」「奈緒子」「おとうと」と助演から主演級へとランクアップしている。ながい芸歴ながら中年以降、順調にキャリアを伸ばしてきた芸人もめずらしい。上方落語、松鶴一門には仁鶴、鶴光、鶴瓶とみな鶴の一字が付いている。なかでも鶴光は「うぐいすだにミュージックホール」(1975)のころ人気者だった。東京進出が成功したのは鶴瓶だった。いまや「ゆうちょ銀行」の宣伝でも、仮面ライダーの藤岡弘をさしおいて、鶴瓶がセンターポジションにいるのは驚きである。
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