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林芙美子の「花の命は短くて、苦しき事のみ多かりき」は、「浮雲」や「放浪記」の中の一節のように思われがちだが、どの作品にも出でこない。生前に芙美子が直筆でしたためた色紙が残るだけであった。しかし2009年、村岡花子の遺品の中に、原稿用紙に書かれた芙美子の短詩が発見された。
風も吹くなり
雲も光るなり
生きてゐる幸福は
波間の鴎のごとく
漂い
あなたも知ってゐる
私もよく知っている
花の命はみじかくて
苦しきことのみ多かれど
五ノ坂の旧邸 新宿中井の旧居
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