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2011年10月25日 (火)

名を竹帛に垂る

   これは後漢書にある言葉で、名を歴史に残して長く後世に伝わることは中国でも古くから栄誉とされてきた。近代スポーツの野球でもチームの勝敗が決まると個人成績が話題となる。今年の打撃部門では、首位打者に長野久義、内川聖一、本塁打王にバレンティン、中村剛也、打点王に新井貴浩、中村が選ばれた。秋の叙勲でも文化勲章の丸谷才一など数名の発表があった。こうして選ばれた名は永久に残るものである。だが経年累積されるので記録として記されたとしても記憶として人々に残るとはかぎらない。一番いいのは国家的な史書の列伝に記されることであるが、日本の場合、明治以降のスタンダードな史書が存在しているとは思われない。そこで思いあたるのは、「名を竹帛に垂る」に最も近いのは岩波書店の「広辞苑」ではなかろうか。第6版では「スーダラ節」の植木等が採録された。おそよの基準としては①物故者である②誰もが認知している③業績がある、の三つである。政治家でも首相経験者でないとなかなか採録されない。五輪で金メダルをとっても採録されるとは限らない。野球選手もタイトルだけでは採録されないだろう。小説家でもベストセラーを書いても採録されるとは限らない。有名無名各界の人物を当ってみたが次のような人物は採録されない。理由はご想像にお任せする。沖田総司、富田砕花、いかりや長介、青島幸男、苅田久徳、夏目雅子、テレサ・テン、金子みすず、若乃花幹士、円谷幸吉、クラーク・ケーブルなどは未採録である。

    ところで丸谷才一は山形県の出身で旧制高校時代に植村清二から東洋史を学んだことはよく知られている話だ。恩師の植村清二は東洋史の世界では知られた学者だったがなぜか広辞苑に未採録だ。文化勲章を得たことで弟子の丸谷が没後、名を竹帛に垂るかもしれない。

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