江戸文学と「五雑組」
明末の百科全書的随筆「五雑組」は現在の日本では殆ど省みられないが、江戸時代は学者や文人がよく読んでいたようである。「倭漢三才図会」でしばしば「五雑組」に拠っているし、「東海道中膝栗毛」の十返舎一九もこの「五雑組」を読んでいた。上田秋成は「藤簍冊子」(つづらふみ)の自序もそのまま盗用している。あの本居宣長先生でさえも、引用を明らかにせず、「玉勝間」で「五雑組」からの盗用しているのである。
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