コプト Copts
エジプト・カイロでコプト教徒と軍隊が衝突し、少なくとも25人が死亡し300人以上が負傷した。エジプト各地ではコプト教徒に対する攻撃が相次いでいる。コプトとは何か。ローマ帝国時代からイスラム教時代の芸術、建築など中世初期の文化にまでしばしば適用されるため、非常にわかりずらい。また今日まで存続し、エジプトには多くのコプト教徒が住んでいる。コプト教徒がイスラム社会の下で圧迫され、信教の自由を完全に認められているとはいえない状況にある。高校世界史にはコプトという用語は登場せず、一般書もコプト織など美術書に限られた紹介である。
コプトの名称は、アラビア語の「qibt」「qubt」がヨーロッパ化されたもので、これらアラビア語はギリシア語の「Aigyptioi(エジプト人)」から出たものと解せられる。コプト教は古代エジプト末期のアレクサンドリアで生まれ、ローマ末期ないし初期キリスト教時代のコスモポリタン的性格が強く、キリスト教単性説を信じるものである。(参考:村山盛忠「コプト社会に暮らす」岩波新書 1974)
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