無料ブログはココログ

« エル・グレコの家 | トップページ | 遠き昭和の灯りが恋し »

2011年8月21日 (日)

芦屋の「ひまわり」ブームはお国自慢だった

Van_gogh_vase_with_five_sunflowers5

   ゴッホの「ひまわり」の連作は12点あった。これはキリストの12人の弟子を意味していという。白樺派たちのあいだで白樺美術館設立構想が持ち上がったとき、これに共感した芦屋の実業家・山本顧弥太はゴッホの「向日葵」を1点、金2万円で購入した。大正9年の話である。ところが残念なことにこの絵画は第二次大戦の空襲で焼失してしまって、長くその存在は忘れられたが、現在・東郷清児美術館にある「ひまわり」が日本に来てから、再び「幻のひまわり」として注目されるようになった。白黒写真しかなかったが、着色して複製したり、ポスターや絵はがき、そして2003年に兵庫県立美術館で開催された「ゴッホ展」においても「芦屋のひまわり」が話題となった。しかし映画「おしゃれ泥棒」などにみられるように欧米では贋作が多く出回っている。とくにゴッホなどは真贋論争がたえない。お人よしの日本人が偽物を騙されたという懸念がないわけではない。実際に小林英樹らは芦屋と東郷青児美術館の2点は贋作と断定している。芦屋では現在存在しない絵画の真贋論争などどちらでもよく、阪神モダニズム文化の一環として、過去にゴッホがあったという事実をもって文化が高いことを自慢したいだけなのであろう。

20090701_518518 ゴッホ「向日葵」の前の山本顧弥太と武者小路実篤。実際にこの向日葵を見た岸田劉生は「なにも感動がおこらなかった」と述懐している。

« エル・グレコの家 | トップページ | 遠き昭和の灯りが恋し »

「文化・芸術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« エル・グレコの家 | トップページ | 遠き昭和の灯りが恋し »

最近のトラックバック

2017年3月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31