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2011年7月27日 (水)

ニューロティック・シネマ

   ニューロティック(neurotic)とは「神経過敏な」という意味。精神分析好きのアメリカ人は第二次世界大戦後、ニューロティック・スリラーが流行した。アルフレッド・ヒッチコックは、精神科の女医と記憶喪失の男性の恋を描いた「白い恐怖」(1945)を、ビリー・ワイルダーはアルコール中毒の男の異常心理を「失われた週末」(1945)で、ジョージ・キューカーはブロード・ウェイの舞台俳優が現実と芝居との境界線を見失い、自らの心臓を短剣で突き刺すという「二重生活」(1947)を描いた。最初は「キャット・ピープル」といわれる。ニューロティック映画は50年代、60年代も作られた。セス・ホルトの「恐怖」(1961)、ロバート・ワイズ「たたり」(1963)、「何がジェーンに起こったか」、「反撥」(1964)、デボラ・カーの「回転」など。

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