ロバート・フラーと竹脇無我
1960年代、日本のテレビ番組は米国ドラマがゴールデンタイムを独占していた時期がある。「ベン・ケーシー」「スーパーマン」「ローハイド」なかでも「ララミー牧場」は家族揃って楽しんだ。ロバート・フラーが来日したときはスゴイ人気だった。だがロバート・フラーは米国では決して大スター級ではなかった。やがて日本の放送局も自前で製作できるようになると、米国ドラマの本数は減った。1970年代になると、逆に日本ドラマがアジアで放送されるようになる。香港から来たアグネス・チャンは本物の竹脇無我に会って感動したという。竹脇が海外でよく知られた俳優であることは意外な気がするかもしれない。彼の主演作「姿三四郎」「二人の世界」は香港はじめ中国で絶大な人気を得ていた。これ以降、日本の番組の多くは香港で放送された。「俺は男だ」「サインはV」「子連れ狼」「木枯らし紋次郎」「Gメン75」。エンディングテーマ「面影」は香港歌手によってよく歌われる。日本製アニメがアジアを席巻する前提には、竹脇無我のソフトな姿三四郎が女性ファンのハートを鷲づかみにしたからといってよい。むかしローバート・フラーが日本で子どもたちに人気だったようにテレビ界の初期の段階は海外放送がまずヒットするという事例も似ている。
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