イタリア近現代史
イタリア南部からミラノへ来た貧しい一家の物語「若者のすべて」(1960)を見る。つくづくイタリアは日本とよく似ていると感ずる。遅れた国力をもって西欧列強との帝国主義競争に参加したイタリアは、第一次世界大戦では英仏側に参戦し、勝利したにもかかわらず、未回収領土(トリエステ、イストリア、トレンティーノ)の併合が期待どおり遂げられず、共産主義、社会主義が台頭する。社会党に抵抗するためジョリッティ(1842-1928)はファシズム運動と同盟した結果、ムッソリーニの国民ファシスト党の台頭を招くことになる。日本における明治国家や天皇制の成立は、イタリアにおけるリソルジメントやカトリックとの方向性に似ている。革命民主主義も芽生えながらも、ナショナリズムの前に、日帝軍国主義、ファシズム国家として動きだした。
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