時流に乗るドラマ
NHK連続テレビ小説「おひさま」を見て「ほっとする」という感想をもたらす人が多い。脚本家の岡田恵和の本領発揮といえる。しかしこれを名作といえるかという多くの不満がのこる。なまぬるい。日本人の本音がてでいない、という気がする。なにも「真空地帯」「人間の条件」「戦争と人間」のような極限を描けというのではない。戦後から半世紀以上経たのだから、時代をみる見方も変わるのは仕方ないという諦めはある。まして今は大震災直後の日本、世はまさに「日本人の誇り」を求めている。批判するよりも、美しい日本人を描くことのほうが大衆にうけるだろう。そういう意味でまさに時流に乗った作品である。だが問題の所在を明らかにせず、あいまいなままに奇麗事ですます日本人の体質は困ったものである。
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