第7の世界強国アメリカ
5月3日、ビンラディンを殺害したことを閣議で明らかにするオバマ大統領
わが国の歴史では四大文明が古代文明の発祥地として教えられてきたが、欧米などでは4つに限定するという傾向は少ない。むしろ紀元前5000年から紀元後2000年までを世界各地で様々な文明が生まれ、衰亡していったとして、19の大きなグループにまとめて理解するのが一般的である。これはアーノルド・トインビーの文明史観が大きく影響しているのであろう。「歴史の研究」によると、古代文明を「親文明なし」と「他文明と関係なし」を合わせて7つの文明としている。①シュメール・アッカド文明②エジプト文明③エーゲ文明④インダス文明⑤中国文明⑥中央アメリカ文明⑦アンデス文明
7という数字はキリスト教国には何か特別な意味をもつものに感じられる。いまは7番目の世界強国が支配する時代と考えている。それは第一次世界大戦を契機に、英国は旧植民地である米国との特別な関係を築くようになったからである。その結果、英米同盟が大英帝国に取って代わって、英語を話す二重世界強国となり、多くの面に及ぶ同盟関係は、現在にまで続いている。エジプト、アッシリア、バビロン、ペルシア、ギリシア、ローマは既に滅んだ。現代は7番目の強国、英米の世界支配の時代とみている。ビンラディ掃討作戦(暗号名「ジェロニモ」)アメリカのホルダー司令長官は「敵の司令官を標的にすることは合法」といい、太平洋戦争の山本五十六殺害と今回の作戦になぞらえて、その正当性を強調している。にもかかわらず日本政府は「ビンラディン殺害に対し、米国に敬意を表する」とコメントしている。しかし世界は特殊部隊の行動に対し国際法違反という指摘もなされている。
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