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2011年5月19日 (木)

正義の女神テーミス

6 正義の女神テーミス

    2009年にスタートした裁判員制度も2年が経過した。死刑が5人、無罪が8人。仙台地裁で強姦致傷被告に対して裁判員が「むかつくんですよね」と声を荒げ、裁判長に制止されたという。ブロガーの意見をみると、「裁判員の気持ちがわかる」とか「率直な意見だ」という声が多いのが気になる。法律の知識のないケペルの常識の範囲内の意見では、法廷の場は厳粛であるべきで、いかなる凶悪犯であっても現時点では審議中であり、一方的な感情で威圧したり、脅しをかけて反省の弁を無理やり求めるたりすることが、裁判員の責務なのか疑問である。一般人の犯罪に対する憎悪の感情が顕わに表面化してよいならば、もはや公正な裁判ではなく、一般人によるリンチ刑になってしまう虞がある。裁判長は「このあたりで」と穏便にすまそうとしたのであろうが、どこまでの行為が審議のさまたげとなる行為なのかは知らないが、裁判員が「むかつくんですよ」と周囲の人に自分の感情を押しつける行為が認められるならば、公正な審判などできない。また裁判員には法律の知識は不要ですという謳い文句であるが、社会常識も不要なのか。事実認定と量刑について判断する場で、冷静さを欠き暴言の中で裁かれるということに強い憤りを感じる。いまの若者は「むかつく」とか「チョーむかつく」という言葉を平気で使う。法律の専門用語は難しくわかりにくいので、法廷の場でわかりやすい日常語を、というのが裁判員制度の一つの趣旨であるが、厳粛な法廷の場では適切ではないと考える。

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