美濃部親子文庫
兵庫県高砂市に「美濃部親子文庫」というのがあることを迂闊にも最近になって知る。天皇機関説を唱えた美濃部達吉と息子の元東京都知事美濃部亮吉である。達吉の父秀芳(1840-1904)は儒学者であるとともに、漢方学、蘭学をも学び町医者であったが、明治22年、高砂町の2代目町長を勤めた。墓は高砂市木曽町の共同墓地の一画にあるが、訪れる人もなく、荒れた状態になっているらしい。2011年4月、材木町にある美濃部達吉の生家跡に石碑が建立された。現在、高砂公民館には美濃部家から寄贈された貴重な著書、史料が保存されている。書簡には天皇機関説に対する抗議書、決議書があり、内容も「自決すべし」等の趣旨のものがおおい。昭和10年に達吉が右翼青年に狙撃されたときの容体書もあるという。
« 徳川秀忠と大坂城 | トップページ | 文庫本誕生100年 »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 冨山房と坂本嘉治馬(2019.03.23)
- どんな本を読もうかな?(2018.10.26)
- 戦地の図書館 海を越えた一億四千万冊(2018.08.13)
- 素敵な本との出会いを求めて(2018.03.18)
- 広沢が借りた本の謎?(2017.06.04)
コメント