謎の民、オルメカ
新大陸に現れた最初の大きな文明は、オルメカ族といわれる民族である。彼らの祖先はユーラシア北方、東シベリアにいた狩猟民(モンゴロイド系と思われる)で小集団で、ベーリング海峡を渡ってアメリカ大陸の内部に入り込んだ(古代インディオ)。やがて紀元2000年から前1500年ごろにトウモロコシを栽培する農耕文明社会がメキシコやペルーで成立した。前1200年から紀元前後にわたりメキシコ湾岸にオルメカ文化が成立し、やがて中央アメリカの全域を治めた。オルメカ人が残した人間や神の彫像は、6世紀から栄えたマヤ文明に先行するメソアメリカ文明の一つといわれる。仮面さながらに無表情で得体の知れない雰囲気からすると、たぶん陰気で強力な宗教が勢力をふるっていたものらしい。
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