新刊小説の貸出猶予は必要か?
気鋭の小説家・樋口毅宏が公共図書館に自身の新刊小説「雑司ヶ谷R.I.P.」の半年貸出の待ったをお願いしている件で、Yahooリサーチが意識調査をした。
一定期間の貸出猶予が必要 41%
著者の希望があれば必要 34%
不要 25%
その他 2%
この結果をみる限りでは、75%の人は、樋口毅宏の言い分にかなり理解を示していることがわかる。アンケートに答えた人は、図書館の予約制度や現状に疑問をもち、作家の権利に関心をしめしたものである。しかし、この問題の背景はそう簡単ではない。小説に限定するのか、あるいは猶予期間を管理できるのか、システム上にも多くの困難がともなう。そもそも予約制度は国民の知る権利を公的に保障するもので、経済的に恵まれず本を買うことができない人が知りたい、読みたいという要求に応えることであり、その手立てをなくすることはできない。実際に公共図書館では、「雑司ヶ谷R.I.P」を貸し出す館がではじめている。数館が貸出しするならば、他も追随し、とても半年という期間を待つことはできないだろう。「著者からの願い」で予約を断わるだけの正当な理由となりえるのだろうか。意識調査では「わたしは新刊をすぐに図書館を置く必要はないと思っている」という声がある。しかし、実際には多くの利用者の貸出や予約の割合は新刊書が高いという現実があり、発言をそのまま鵜呑みにもできない。この問題はツイッターなどの一般の発言は多い。図書館側からの発言が少ないが、双方向の対話が必要なように思える。多くの図書館系ブログは自分たちの論理の城に籠って、一般人との対話の姿勢がないことが残念である。
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