「兎の眼」は児童文学の古典になりうるのか?
わたしは灰谷健次郎や奥田継夫とは実際にあって話をしたことがある。2人は同じ年で、灰谷の「兎の眼」「太陽の子」や奥田の「ボクちゃんの戦場」はよく読まれていた。NHKがドラマ化したことも影響し大ブームだった。灰谷は教育委員になって、解放教育ではオススメの本だった。教育関係者というのは案外とミーハーでブームを追いかける習癖がある。図書館員のおすすめリストなどをみると、むかしは灰谷の本があったが、いつまにか消えて、村上春樹や小川洋子にかわっている。だから世代によって読む本がかわってくる。当の灰谷は高校生のときどんな本を読んだのか。「学校の近くに、夜、遅くまでやっている古本屋があって、そこで古い文庫本を買ってはむさぼるように読んだ。小林多喜二の蟹工船を読んで、労働者は虫けらじゃないと救われたような気分になったし、伊藤左千夫の野菊の墓を読み、いつか、おれも素晴らしい恋愛をしてやるぞと思ったりした」と話している。
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