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2011年3月29日 (火)

衆愚政治日本「日本の常識は世界の非常識」

    オノ・ヨーコ、坂本龍一らがニューヨークで復興支援ライブ。SMAPが4億円超の義援金。毎日のように有名人の復興支援のニュース。その影で新聞の片隅の記事。福島県大熊町で男性の遺体。放射線量が大量のため収容作業ができずに放置。福島県富岡町の女性(62)が避難先の新潟県田上町鳶ヶ先の林道で凍死。福島キャベツ農家の男性(64)が首吊り自殺。みんな名前がないが自分と同時代に生きた人である。合掌。プルトニウム239は本当に安全か。人体に影響がないのか。半減期は約2万4千年。放射量は累積されるのではないか。日本の専門家は口をそろえて「安全です」と言う。ところが海外では事情が違うようだ。ドイツではメルケルの連立与党が敗北した。フランスでもサルコジを支持した与党が県議選で敗北している。敗因は福島原発の大事故が影響しているという。しかし被ばく国である日本は、原発批判することは「風評被害をまねく」としてタブー視される。28日の日本経団連での話。「メディアで不安をかき立てている。二酸化炭素の排出量を考えると原子力を避けて通ことはできない」と。野党の自民党も「民主党の七つの大罪」を封印して、原発政策のもみ消しに躍起だ。つまり日本は国ではなくて、全体が村であり、村であったことを口外することが禁じられ、世界に被害が少ないことをアピールするねらいがある。だがいまだ18687人の安否不明者がいる。このうちのかなりの人が遺体となっても放置されたままである。もの言えず被災して亡くなった人はどのような思いだろうか。日本人は好むと好まざるとにかかわらず、放射能で汚染された国土でこの先何十年間も風雪の日々をすごさねばならない。世界で反原発が起こるなかで、日本が原発容認の考えが支配的であるのが異常である。

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