明星の反戦詩
与謝野晶子の反戦詩「君死にたまふことなかれ」はとくに有名である。日露戦争に応召した弟の寿三郎は、10ヵ月前に結婚したばかりだった。寿三郎が旅順攻略の決死隊に志願したとき、晶子は明星9月号に「君死にたまふことなかれ」をのせたので、物議をかもした。当時「太陽」の記者をしていた大町桂月は、晶子を「乱臣」「賊子」と罵った。だが「明星」にはもっと激しい反戦詩がのっていた。内海信之(1884-1968)は反戦詩を書いたために与謝野鉄幹から非難された。内海は明星を辞めて、犬養毅の護憲運動に身を投じた。
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