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2011年2月 8日 (火)

夕陽の丘

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   石原裕次郎と浅丘ルリ子の共演は「世界を賭ける恋」(1959)「銀座の恋の物語」(1962)「雲に向かって起つ」(1962)「憎いあンちくしょう」(1962)「若い人」(1962)「花と竜」(1962)「何か面白いことないか」(1963)「夜霧のブルース」(1963)「赤いハンカチ」(1964)「夕陽の丘」(1964)「二人の世界」(1966)「帰らざる波止場」(1966)「夜霧よ今夜もありがとう」(1967)「嵐来たり去る」(1967)が主要な作品。やはりムード・アクションといわれる、波止場、恋人を探す、殺人、ヤクザ、このようなムードはおそらくジャン・ギャバンの「望郷」のイメージされるような世界がお手本になっているだろう。「夕陽の丘」に登場する北洋ホテルという安宿の女将が細川ちか子で場末の女の雰囲気をかもしている。劇中で裕次郎は「俺は待ってるぜ」をギター弾き語りでサービス。また浅丘がセミロングとショートの二役でサービス。ストーリーの展開はまどろっこしいところがあるが、推理サスペンス菊村到の原作だからだろうか。浅丘の演技力が伸びてきた頃である。またこれ以降、裕次郎の顔がむくんだように脂肪がついてくるので、裕次郎・ルリ子のベスト作品は実はこの「夕陽の丘」かもしれない。

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映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

裕次郎・ルリ子の最高作は、誰がなんと言おうと蔵原惟善監督のルリ子の「榊田典子三部作」の『憎いあンちくしょう』でしよう。このとき、浅丘ルリ子はなんと21歳でした。今のAKB48などと比べるとその大人ぶりはすごい。

ムード・アクションでは、野村孝監督の、ディク・ミネ、水島道太郎主演の『長崎の顔』の改作『夜霧のブルース』が良かった。これは、冒頭と最後が現在で、中間の大部分が回想というすごい構成でした。

いつもご覧いただきありがとうございます。「憎いあンちくしょう」大好きな映画です。ロードムービーの先駆ですね。ルリ子の映画の中で一番。挿入歌「めくれどめくれどはてないリフレン」(黛敏郎)のメロディーが素敵です。「夜霧のブルース」の元映画「地獄の顔」(1947)も一度みたいです。ムード・アクションは、「地獄の顔」や洋画「カサブランカ」やら30年代のギャング映画、フランスのフィルム・ノワーレらを翻案した感じ。当時の日活スタッフって才能ある人ばかりですね。映画会社システムのほうがルリ子のように女優として成長していくことができます。現在の映画制作はスポンサーがいつも異なるので役者はたいへんみたいです。

『長崎の顔』でした。これは、戦前上海で知り合いだった水島道太郎、ディツク・ミネ、木暮美千代が帰国して、また三角関係になるという話だったと思います。裕次郎・ルリ子の『夜霧のブルース』とは、まったく違う話です。題名と主題歌をもらったと言うことだと思います。

『夜霧よ今夜も有難う』は、主要スタッフが『カサブランカ』を試写してから作ったと聞いていますが、多分本当でしょう。

日活アクションは、無国籍映画、欧米のギャング映画+西部劇の安っぽいコピーと言われて映画評論家からは軽んじられる傾向があるとも聞きますが、こういった裏話を聞くと、結構濃い作品だったのだなと思わせますね。

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