悪徳検定商売繁盛記
京都祇園に「漢字ミュージアム」が開館した。漢字の博物館がどうして「漢字博物館」ではなく、漢字ミュージアムなのか。入館料は大人800円と高い。あの今年の漢字の協会が設立している。受験料はがっぽりとるが、何の資格もない。それでも受験者は多いという。自分の知識をためしてみたいのだろう。中国検定というのものの例題。「蜀の初代皇帝劉備は昔、商いをしていた。その商売とは?」「答えはムシロ売り」三国志を読まずともアニメや漫画によく登場するので知っている。自信がつく。それが検定の実態だ。検定商売はおいしい。日本漢字能力検定協会が必要以上の巨額な利益を生み社会問題となった。しかし○○検定は減るどころか増えつつある。高額な受験料を取りながら、実質は何の役にも立たない証書だけというのは悪徳商法の一つとみてよい。なぜか自治体が身近な郷土にまつわる問題をつくって○○検定としているところもある。市民のお役所に対する信頼感からか真面目な受講者も多い。大学教授や郷土史家も関係しているようだが、もっと社会的な影響力を見抜く眼はないものだろうか。それのどこが悪いといわれればそれまでの話だが。大学教授はクイズなどに関わることより本来の学究を本分とすべし。
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