イ・ビョンホン「夏物語」
日本で一番人気の韓流スターはペ・ヨンジュンだが、作品の質・量でいえば韓国№1スターはイ・ビョンホンだろう。「キラースマイル」イ・ビョンホンは「アイリス」のようなアクション路線と「我が心のオルガン」のような文芸路線がある。「夏物語」(2006)は「我が心のオルガン」のような牧歌的な韓国の田舎が舞台である。時代は学生運動が激化した1969年。ボランティア活動で夏休みに農村を訪れたソギョン(イ・ビョンホン)は図書館で働く美しい司書ジョンイン(ス・エ)に出逢う。この物語は初恋を忘れられない男の一生を描く。図書館が火事となり村人みんなで消火にあたるシーンは「我が心のオルガン」の学校の場面を彷彿させる。むかしの韓国の田舎の話が好きなのはやはり日本人の感性にあうような気がする。南北の政治問題も背景にはあるが純愛映画の王道であり何度でも繰り返しみたくなる映画である。悲恋ものではあるが、号泣するほどでなく、短編の恋愛小説という感じ。映画に出でてくるスネリ村が実在するのかどうか知らないが、ロケ地の図書館や寄宿舎は本物だそうだ。飯島朋子「映画の中の本屋と図書館」は後編の刊行が2006年4月なので紹介されていないだろう。韓国には私設図書館のようなものが各地にあるのだろうか。韓国の地方の図書館事情に関する情報は少ないので映像で見ることができてうれしい。
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