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2011年1月 9日 (日)

なぜ豊中姉妹孤独死事件が起こったのか?

Photo_3 肉しゃぶ、すき焼、とうふ、ちくわ、焼そば、B級グルメブームで自治体は盛大なイベントをしているが、その影で孤独死が増えてがいる

   大阪府の豊中市といえば、西部に伊丹と接して大阪国際空港があり、大阪大学豊中キャンパスがあり、服部緑地公園が整備され、文化・教育の町である。そんな豊中市の曽根駅前のマンションで昨日、60歳前後とみられる姉妹が栄養失調で死んでいるのが発見された。この部屋は電気やガスが止められており、財布には90円しかなかった。このマンションはもともと2人の所有であり、何らかの理由で大阪地裁の引渡管理物件になっている。

  衣食住は文化の基本である。「すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と憲法にある。これは国家の責任において一人の餓死者を出してはならないということと理解している。そのためには行政はあらゆる努力をしなければならないはずである。しかし経済不況の下、町にはホームレスが溢れ、自殺者、餓死者がいても小さなニュースにしかならない。この姉妹のケースは不思議である。もともと資産家で貧乏ではなく、数年前までは普通の暮らしだったらしい。年金などはもらっていないのかもしれない。経済事情の変化で困窮したのだろうか。電気、ガスが止められた時点で、行政支援はなかったのだろうか。マンションの所有者であれば、かなりの長い期間、固定資産税など相当額の納入者だったはずだ。資産のある者が収入が途絶えたとき、生活保護が受けられるのか詳しいことがわからないが、相談窓口に行くべきだったろう。生活保護の申請はなかったという。役所というところは、徴税システムは確実だが、支援を要する人に対する処置が遅い。申し込みがなければ、放っておくという悪弊がある。為政者にも言いたい。やはり市内から餓死者を出したというのは淺利敬一郎の責任は大きい。市長の仕事は式典やイベントに出席することではない。むしろ行政支援を本当に必要とする人に手をさしのべて、救うことにある。目立つ人気とりの集会などには出なくともよい。元気な老人、都合のいい人ばかりが集まるところだ。これでいい町だと安心しているところに本当の悲劇がある。老姉妹はクリスマス前後に誰からの支援もなく、飢え死にしたのだ。そこには人間の尊厳などのかけらもない暗黒の世界である。それに心を痛めない今の日本人が恐ろしい。

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