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2011年1月19日 (水)

芸術と前衛

Photo_2 ザ・ピーナッツは日本歌謡史に最も重要な位置をしめるシンガーである

    芸術の歴史をたどる場合、時代の様式、民族の様式とかが先にあって個々の作家がこれに倣うのではなく、一時代、一民族を代表するような天才が個々の様式の総和、あるいはその最大公約数としての時代様式の概念が成り立つのであろう。ルネサンス、バロック、ロココ、古典主義、ロマン主義、自然主義、印象主義、フォヴィズム、シュール・レアリズム、ポップ・アートなど美術史においては常に先駆的役割を果たした芸術家に注目していく。これは他のジャンルにおいてもだいたい同様であろう。たとえばポップス&歌謡曲。去年の紅白歌合戦でのJ-POPと歌謡曲の割合は2対1だった。ここ50年の歌謡史をみても、演歌・歌謡曲がどんどん衰退し、ポップスが漸次隆盛していく傾向が明らかである。とくに音楽産業に関わる評論家にはポップス重視の人が多い。だがラジオなどのリスナーには、やはり懐古的なものを好む人も多い。芸術に優劣があるのだろうか。たとえば現代美術がギリシア美術を超えたといえるだろうか。J-POP全盛の世にあってもナツメロは永遠に歌い継がれのではないだろうか。

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