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2011年1月25日 (火)

幻想の源氏物語の世界

   中国観光旅行から帰ってきた人が八達嶺からの万里の長城をみて、「始皇帝の偉大さに感心した」と言っていた。だが実は八達嶺付近の長城は秦代のものではない。今日のように内外をレンガで被覆するようになったのは、明末である。つまり始皇帝よりも1800年ぐらい後のことである。だがこの観光客を笑えない。われわれは京都観光して御所を見れば、平安時代の源氏物語の王朝絵巻を想像する。実は現在の御所は光厳天皇が1331年に鎌倉幕府の要請により、即位したとき皇居と定めたところである。紫式部の時代からは300年以上も後の話である。御所の位置も現在より約2km西にあったという。

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