海老蔵と「王様の耳」の話
イソップにこんな話がある。王様はロバの耳をしていて、それをひた隠しにしているが、いつも髪を刈りにくる床屋は王様はロバの耳であることを知っていてかたく口止めされている。しかし床屋は何時までも黙っていることができず、井戸の奥に向って「王様の耳はロバの耳」と大声を出して叫ぶ。その声があらゆる井戸に伝わって皆に広がっていく。知られてしまった王様は「これは皆の意見をよく聞けるようにロバの耳になっている」という話。これと似た話は世界にあって、朝鮮には高麗の僧一然の「三国遺事」という書物に出てくる。ただし烏帽子つくりの話になっている。日本でも吉田兼好が「おぼしき事言はぬは腹ふくるるわざなれば」とあり、むかしから思うことを言わぬは鬱憤が積もるものである。海老蔵の酒癖の悪さはこれまで関係者の間では周知のことであろうが、歌舞伎界のプリンスなので口止めされていたのだろう。この度の事件で悪い噂や不利な情報が次々と現れるのは、積もっていた鬱憤が一挙にでたものかもしれない。
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