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2010年12月26日 (日)

ジェットコースター忠臣蔵

    忠臣蔵を題材にした映画、ドラマは少なくみても100本以上はあると思う。昨夜放送のABCドラマ「忠臣蔵 その男、大石内蔵助」140分で松の廊下から討ち入りまでを、よく知られた挿話を多数入れて構成したもので、「あらすじ忠臣蔵」という感じだった。スポンサー(ビール、メナード)の要請かも知れぬが主演の高齢化がいささか気になる。とくに田村正和(67歳)、妻りく岩下志麻(69歳)は、実年齢を20年はオーバーする。逆に大石主税は余りに幼く討ち入りは無理に見える。とくに田村は高齢のためか病気のせいか、声がでておらず、聞き取りにくい。ミスキャストが多かった。老齢すぎる山本学の堀部弥兵衛、弱そうな義士たち・尾美としのり、勝村政信など。清純すぎる傾城・石田ゆり子。やはり赤穂義挙をドラマチックにするためには事件の背景をもう少し掘り下げる必要がある。たとえば千坂兵部を登場させて、上杉綱憲(吉良上野介の子)の援護できない事情を描く。松の廊下で脇坂淡路守を登場させて「オノレ、不浄の血で汚すとは何事か」と吉良の額の傷にさらに扇子で殴打する場面、畳替えの畳職人の江戸っ子の心意気などないのは淋しい。こうなると一年かけた大河ドラマでも総花的、ジェットコースター的になってしまう。そこで義士銘々伝というふうに毎回47人の1人づつにスポットをあてたシリーズ物が見たい。

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